研究テーマは、植物界に広く分布していて人の健康に深く寄与しているフラボノイド類の様々な薬理活性とその作用発現機序ならびにフラボノイド類や同時に摂取される薬物の生体内動態に関することです。フラボノイド類は食品を介して必然的に人に摂取され、その抗酸化作用は酸化的ストレスにより惹起される動脈硬化をはじめとする生活習慣病、また癌や老化の予防に役立っているとされています。フラボノイド類には数多くの種類がありますので、それらの抗酸化効果について調べています。そのほか、炎症メディエーター合成酵素の阻害作用などのフラボノイド類の多岐に亘る生物活性について研究しています。

次に、フラボノイド類の薬理作用を評価する上で重要な事として、薬物の生体内動態への作用も関心を惹くものです。フラボノイドは、薬物代謝の第2相反応であるメチル化、アセチル化、グルクロン酸および硫酸抱合に対する阻害作用を有しています。例えば、ある種のフラボノールはクローン病治療薬のメサラジンのN-アセチル抱合を阻害して、メサラジンの効力を長時間持続させる事が期待されています。また、緑茶が有する脂肪(トリグリセリド)分解促進効果の作用機序として、緑茶成分のカテキンがアドレナリンのメチル抱合を強力に阻害することも研究報告しています。

更に、薬物や環境汚染物質の吸収にフラボノイド類が及ぼす作用について、消化管に発現しているトランスポーターへの影響を中心に、ヒトの腸管上皮癌細胞を用いて研究しています。




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